【SAYMEAT ※まよったら、とりあえず肉って言っとけ/第2回】私が思うサウナを楽しむための条件
サウナを楽しむための条件として私が導き出した答えは、‟落差“であります。
ここでいう落差とは精神的な落差を意味するのであります。
前回の記事で、人を不死鳥のごとく蘇らせるサウナのリフレッシュ効果に触れました。
リフレッシュ効果がサウナの良さと定義した場合、リフレッシュ度合いがサウナの楽しみ度合いに直結すると考えるのはアリではなかろうか。
サウナ室の作り、水風呂、外気浴、サ飯、etc… サウナの良し悪しを決める要因は多岐に渡るが、1番の要因は自己の内側にあると考えるのであります。
なぜなら、リフレッシュとは精神的な要因を多分に含んでいるからであります。
大前提として、本人が楽しいと思う楽しみ方が1番であります。
これは熟成肉も同じであります。
焼き方や味付け、失敗も含めて肉は楽しいものであります。
そのあたりを念頭に入れて一読して頂けると有り難いのであります。
みんなで使うサウナですので、他人に迷惑をかける楽しみ方は控えたほうが良いのであります。
ただし、あまりにも細かいことでガンジ絡めにするのもどうかと思うのであります。
ゴルフなんかもそうですが、マナーが厳しすぎて、本来の楽しさを失なっては本末転倒であります。
知り合いの外国人曰く、なぜ日本のゴルフにはそんなしょうもないマナーがあるんだ?とのこと。
私が親から教わったことで、未だに大切にしていることのひとつに、「自分がされて嫌なことは他人にしない」というものがあります。
私はこの教えのおかげで、かなり良好な人間関係を構築することができました。
サウナでは、自分がされても全然気にならないが、他人は不快に感じるコトがいくつかあります。
このあたりは個人の感覚によるので線引きが非常に難しい。
かくいう私もサウナ歴は短いですし、マナーが特別いいかは甚だ疑問であります。
となると、ある程度はマナーに従わざるを得ない。
サウナ後にそのまま水風呂ダイブなんてのはもってのほかであります。
サウナーの心構えとして、その場所のマナーも含めて楽しむことが健全な心構えなのであります。
本音は水風呂ダイブでありますが、本音に従いたいなら、貸し切りサウナやアウトドアサウナを活用するしかないのであります。
私は日本で大学生をしていた20歳前後のとき、やりたいことだけをして過ごした時期があります。
体育会サッカー部に所属していたので、ある程度の制限はありましたが、授業にはほとんど出席せず時間がたくさんありました。
本当にやりたいことだけに時間を使う夢のような期間だったのであります。
サッカー、麻雀、読書、合コン、彼女、バイト、旅行。こんな生活を2年ほど満喫しました。経験者が断言します。
人間は遊びだけの生活だと、遊びの喜びを感じなくなります。
私は1年ぐらいで喜びを感じなくなりました。
何かから解き放たれて久しぶりに遊ぶときは、遊びの内容に関わらず、何をしても楽しいのであります。
遊びには落差が大切なのであります。
緊張と緩和とでもいいましょうか。
仕事や受験勉強から解放されたときの遊びは、落差がすごいのであります。
サウナも同様だと考えます。
チェル姉さんの言葉を紹介させて頂きます。
その前に、チェル姉さんの紹介です。
彼女は、サウナが好きすぎてSAUNA FREAKというブランドを立ち上げたり、テントサウナを知人と購入したりと、まさにサウナフリーク(ある事柄に対して異常に心酔する者)なのであります。
「ワークライフバランスと言うけど、私からするとサウナワークバランスは超重要。仕事しなくてサウナ行ってもそこまでととのわないし、働きすぎてサウナ行けないなんてマジで人生詰んでいる。」
Byチェル姉さん
仕事という緊張がないと、あの感覚に至らないのです。
緊張とは、何も仕事だけがもたらすものではありません。
要するに、何かで頑張ったあとの解放感がサウナにおけるリフレッシュ度合いを増幅させるのです。
その度合いがあの感覚を引き出すのです。
リフレッシュ度合いは、肉体的よりも精神的な要因に左右されるのであります。
もちろん、リフレッシュ効果だけがサウナの楽しみではありませんし、ととのうことだけが全てでもありません。
私は、怠惰な生活を1年ほど続けて、毎日サウナに入っても今ほどのリフレッシュ感は得られないと考えます。
ダラダラしても人間はそれなりに疲れるのですが、疲れにも良い疲れと悪い疲れがあるように思えます。
サウナを楽しむためには、良い疲れによる落差が大切なのであります。
楽しむ条件とは話が逸れますが、リフレッシュ効果と関連性があるサウナの忘却効果について。
サウナ室というのは、基本的に人間が生きていけない過酷な環境であります。
5分10分なら問題ないでしょう。
そのような過酷な環境に身を置くと、人間は重要なコト以外のことは一旦忘れるようにできています。
重要なコトとは、先ずは生きることです。油断すれば死んでしまう環境にいるわけですから、自然と生と向き合うのであります。
意識があることを確認するためか、どこか一点を見つめたり、皮膚を流れる汗を無意識に見つめることは誰しもが経験すると思います。そのようなことをしてるうちに、ぼぉーとするのであります。
このぼぉーっとする時間の忘却効果は素晴らしい。
悩んでもしょうがない悩みを忘却させてくれるのであります。
私の親父は仕事から帰宅し食事を終えた後、よくパソコンで麻雀ゲームをしていましたし、今もしています。
若い頃の私は、「親父も飽きずに毎日やるなぁ」と母親にこぼしたことがあります。
母親は「お父さんはパソコンで麻雀してるとき、ぼぉーとできるみたい」と答えました。
当時は意味がよく理解できませんでしたが、今では理解できるような気がするのであります。
仕事で疲れた後、無意識に仕事のことが頭に浮かぶことは誰にでもあります。
そんなとき、ぼぉーとすることで頭を切り替えることは、非常に重要な作業なのであります。
私の嫁はテレビドラマ。
私はYoutubeで格闘ゲームを観戦したり、将棋をさしたり。
ときには公園や川沿いの堤防で寝転がって空を見たりします。
頭を切り替えて、ストレスを忘却する方法は人それぞれであります。
悩む必要がある場合は、悩むべきです。
しかし、悩む必要のない事や悩んでもしょうがないことは忘却するべきであります。
悩むべき悩みと、そうでない悩みの境界線は、自分でコントロールできるかどうかであります。
自分でコントロールできない事に悩んで、精神をすり減らすのはあまりにもったいない。
これは本人の性格によると思われがちですが、考え方を変えるだけで解消できるのであります。
疲れと同じで、良い悩みと悪い悩みがあるように思えます。
サウナは、悪い悩みを忘れさせてくれるのであります。
もし、知り合いをサウナの世界に誘ないたいなら、何かでストレスを感じていたり、頑張ってるタイミングを狙うのであります。
リフレッシュ効果と忘却効果を最大限に活用してサウナの魅力を感じてもらうのであります。
それでも響かないなら、最終手段です。
そうです、大自然の中でアウトドアサウナを楽しみ、熟成肉を食べてもらうしかない。
のであります。
私は最近、怠惰な生活を送っておりますが、そんなときに行くサウナも楽しい…。
そうです、どんな状況でもサウナは楽しい。
のであります。
[熟成兄弟プロフィール]
<藤原 佑太>
1985年生まれ。奈良県北葛城郡王寺町出身。
一浪を経て大阪大学へ入学するも、理系は向いていないことを悟り中退。英語力ゼロ状態でアメリカ留学を決意。UCSB(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)を卒業。
2011年太陽工業(株)に営業として入社。定温資材(小口配達用の保冷ボックス、氷温熟成、雪室)の部署で仕入れから営業(新規開拓と既存ルート営業)までの業務を学ぶ。バンコクに3年駐在し、海外新規開拓営業を行う。波多野と出会う。
<波多野 嵩士>
1984年生まれ。神奈川県横浜市出身。
尚美大学卒業後、雑誌編集者を志すもエントリーシートの時点で全て撃沈。バイト先メンターの「ITバブルに乗っかれ」とのアドバイスを真に受けて、IT系上場企業へ入社。プログラマーと営業を3年経験し、中国大連へブリッジSEとして3年駐在。その後、現地営業責任者としてバンコクで6年駐在し、事業所の立ち上げを経験。また立ち上げ3年で単年度黒字化を達成。藤原と出会う。