あの日見た熱波師の名前を僕たちはまだ知らない。

サウナは不思議な存在だ。飲食店でもなければ銭湯でもない。
あえて言うならサウナという設備を擁するエンターテイメント施設なのかなと思う。だから作りり手の手のカラーーや好みが施設にや好みが施設にダイレクトに反映される。「フィンランドサウナを日本でも！」「個性豊かな熱波師の競演！」なんてバラエティに富んでる るんんだだろう、ていうか自由すぎる。

ドラマ「サ道」の制作を通じて、いろいろなサウナ関係者に出会った。
彼らに共通して言えるのは、みんなとにかく個性的でクレイジー（いい意味で）。
僕は会えば会うほど彼らのサウナへの偏執的な愛情に打ちのめされ、感動し、“サウナな人たち”にのめりこんでいった。彼らがどういう思いで施設を作り、サービスを提供しようとしているか。
入浴しながら思いを馳せれば、サウナが何倍も味わい深くなる。 　今は一刻も早くそんな“サウナな人たち”が作った、クレイジーで最高の施設にまた僕たちサウナーがみんなで大手を振っていける日を毎日夢見ている。

五箇 公貴

Twitter @gokakimi

1975年東京都北区王子生まれ。ドラマ、映画を中心に多岐にわたる作品をプロデュース。
代表作は、ドラマ「サ道」「電影少女」「100万円の女たち」「湯けむりスナイパー」、映画『舟を編む』、『ゴッドタン・キス我慢選手権』、ドキュメンタリー「田原総一朗の遺言」など多数。
文春オンラインにて「サウナ人生、波乱万蒸」連載中！https://bunshun.jp/articles/-/37090