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【第1回】小林三貴子のikiヒーターに焦がれて

こんにちは

天然温泉平和島 副支配人で、熱波師の小林三貴子です。

 

熱波師になったきっかけは、私の働く天然温泉平和島でリニューアルがあり、岩盤浴にロウリュウサウナが出来たからです。

 

 

それ以前は、浴室にある80℃以上の高温サウナでロウリュウを行っていました。正直そこまで好きだと思ってやっていませんでした。

 

その頃のロウリュウは、2~3杯水をさしバスタオルで攪拌して、一人につき2回うちわで仰ぐのを2セット繰り返すというもので、長くても7分程で終わるロウリュウ。

人数も最大30名ほどですが、“熱いのに耐えて汗をかいて疲れる仕事”といった印象でした。

 

おもにうちわで仰いでいましたが、風も強ければよいと思っていました。実際に、その頃は強い風の方が良いというリクエストが多かったように思います。

 

その後、施設リニューアルの際に、岩盤浴にロウリュウサウナを作りました。

サウナ業界大手のメトスさんが取り扱う、最大級のフィンランドサウナ「ikiヒーター」を部屋の中心に設置し、最大50名様程が入れる大型の円形サウナ室です。

 

[iki]とは、永遠という意味のフィンランド語です。その名の通り、アロマ水をどんどんかけても「じゅーっ」と心地よい音を立てて、蒸気を噴き出してくれます。

ロウリュウを行いやすいように中心部にゆとりをもって、客席も前後重なっても座りやすいようにゆったりと作りました。

 

設計段階から携われたこともロウリュウにハマる要因の一つだったと思います。自分で作ったのだから愛着があります。

 

最初は、高温サウナで行っていたのと同じように2~3杯の水をさしてバスタオルで攪拌し、一人につき2回仰ぐというということを一通りやってみました。

 

高温サウナに比べて蒸気を肌で感じ、熱すぎず、とても入りやすく心地良いことがわかりました。むしろ、2セットでは全然物足りないと実感しました。

試行錯誤の末、水をさして攪拌し、一人につき3回仰ぐのを3セット繰り返すというやり方にたどり着きました。

 

それが天然温泉平和島ロウリュウサウナでの、ロウリュウの原点になります。私も、しばらくこのやり方を実践することが続きます。

 

そしてリニューアルオープン後には、すぐに熱波師検定を受けに行きました。

本当に目からうろこの体験で、ロウリュウに対する価値観ががらりと変わりました。

 

まず、熱波師の井上勝正講師の座学で、サウナに入る事がどのように体に良いか学びました。

そこで自分がロウリュウをやる意味を見出せたと思います。

 

 

今までは単なるイベントとしてこなしてきたロウリュウでしたが、良いことを人に伝える、良いことを人に与える、と理解したことでロウリュウをやる目的が明確になりました。

 

また実技の、同じく熱波師の渡辺純一講師からは、それまで体験したことの無かった優しい風、中くらいの風、強い風の違いを学びました。

 

本当に衝撃的な体験でした。実際に体験してみることで、包まれるような優しい風の心地よさを知りました。

 

それまでは「強ければ喜ばれる」と思っていた風に対しての価値観が変わり、蒸気との兼ね合いによる心地良い風を追及するようになりました。

 

 

熱波師検定では、自分の中での常識がどんどん覆されました。サウナに対する気持ち、知識、実技が全てにおいて一皮むけたように思います。

 

まず、熱波師検定での150回仰ぎ。それまで続けて沢山仰いだことがなかったので、自分の肩の弱さや沢山仰ぐことへのエンターテイメント性などに気付くことが出来ました。

そして渡辺講師のサウナへの耐性に驚きました。渡辺講師は、受講生の検定のためにサウナの中に45分もいらっしゃいました。

 

扉を開けているとはいえ、中にいればしっかり汗をかく熱さのサウナに、そんなに長く入れるなんて驚きでした。

 

お会いしたのはこの検定の日1日のみでしたが、本当に多くのことを学びました。(渡辺講師とは、この後スペシャルなお仕事をすることになるのですが、それはまた今度♪)

そして井上講師とはこの後もお付き合いが続き、とても沢山のことを学ばせていただきました。

 

検定以降、井上講師がイベントで天然温泉平和島に来てくれることになります。

それまでは、さしても最大5杯程度だったアロマ水を講師は・・・バケツ3杯分さしました。

これには本当に驚きました。

 

井上講師のロウリュウは、お水をさすまでに最低でも10分間のトークがあります。長い時は、15分程にもなりました。これには理由があります。

 

皆さん、いきなり浴槽に入る事ってないですよね。衛生面だけでなく、いきなり熱い浴槽に入るのは抵抗があると思います。必ずシャワーやかけ湯をして、体を慣らしてから入水しますよね?このかけ湯の部分が、10分間のトークなのです!

 

じっくり体を温めてから沢山の蒸気を浴びることで、とてつもなく熱い蒸気を心地よく感じるわけです。

 

それまで、3セットやっても10分程度だった私は、その長さと熱さに衝撃を受けるとともに、だんだんと慣れて、長くサウナに入れるようになりました。

すると、ロウリュウに対して色々なアイディアが湧いてきました。スタッフが交代し、30分間やり続けるマラソンロウリュウや、アロマ水を沢山かける2倍ロウリュウ等、ロウリュウの面白さに益々ハマっていきました。

 

スタッフも、自発的に3セット後のおかわりロウリュウを行うようになり、ロウリュウのイベントの幅がどんどん出てきました。

井上講師のロウリュウも、アロマ水の量がどんどん増えていき、蒸気が目に見え、まるで雲のようになりました。

 

そして私は・・・水風呂と出会ってしまったのです!

サウナ!水風呂!外気浴!とよく耳にしますが、それぞれをステップ1とするなら、ステップ2にあたる水風呂。

 

正直、私はそれまで水風呂が苦手でした。

ロウリュウ後のシャワーで水風呂に入る事はありませんでした。

 

そのことを井上講師に伝えると、足だけでいいから入ってみる良い!開いた毛穴をしっかり閉じるべきだ!と教わりました。

実際足だけ入ってみると、毛穴がきゅっと閉まるのを感じて、なんと気持ちいいことでしょう!!そして挑むこと数回・・・

 

雲の見えたロウリュウの日は、記念すべき「すっと水風呂に入れた日」になりました。

 

それまでうわさにに聞いていた、羽衣も体感することが出来て、ますますサウナそのものにハマっていきました。

 

体調にも変化が見られました。それまで平熱35.7℃だった冷え性の私の平熱が36.4℃まで上がり、冷えを感じることが少なくなりました。家族には、一緒に寝るのは熱い!と言われてしまう程です。

 

肌もキレイと誉められることが多くなり、毛穴パックも使わなくなりました。

しっかりと汗をかいて、毛穴の汚れがたまりにくくなったおかげです。

 

本当に、ハマればいいことづくめのサウナライフ!

しかしこの時の私は、まだまだロウリュウの入り口に立ったばかりなのでした。

その話は、また今度。

 

天然温泉平和島 副支配人 小林 三貴子

永遠の37歳(サウナー)

Twitter @sauna07679562

Instagram  tennenonsenheiwajima

HP https://www.heiwajima-onsen.jp