【サウナそのもの井上勝正 風呂あがりの夜空に/第1回】
ボクは毎夜 横浜は鶴見区にあるファンタジーサウナ&スパ おふろの国 の閉館後の館内にいる。
深夜だ。
深夜の照明を落とした露天風呂の岩の上に立つと
暗くくねるお湯の水面がゆらゆらと揺れる、
光る三日月を黒く映して二つか三つに別れてぐにゃぐにゃ揺れる。
ボクは実は夜の暗い闇が好きだ、落ち着くのだ。
思考も深まる。
しかしそれは最近気づいたことだけど閉館後にお風呂のお湯を抜いたり入れたり、サウナのキャビンを整えたり、深夜の作業を行いながら太陽が昇るのを待っている時間こそが好きだったのかもしれない。
太陽が昇る瞬間から辺りは一変する。
急激に変わる、
一気に明るくなり空気にエネルギーが満ち、
自分を取り巻く何もかも全てが真横から照らされる。
ボクはそんな夜明けを2009年の秋におふろの国に入ってから2017年の春ぐらいまで毎日ブログに綴っていた。
2017年春以降も不定期に更新していたのだけど正式に最終回とした記事以降のものはカウントしない。
毎日書いていた、その期間一日も休んでない。
日々を綴った、子供の頃の事を書いた、若い頃の事を書いた、
息子の成長を綴った、懐かない猫の事を書いた、
ボクにインスピレーションを与えてくれるヒーロー達や、漫画や、映画や、そのフィギュアやアイテムのあれこれを書いた、
そして毎朝おふろの国に出社した日は
昇る太陽をケータイで撮っていた。
なぜ撮っていた?
この日刊サウナでの連載を始めさせていただくにあたって
そのブログの最終回から始めなければならないだろうと考える、
下記からは当時のブログの最終回だ。
ボクは終わりから始める。
2017年3月2日の記事↓
基本会社に出るときは毎朝夜明けの野外駐車場に出て
昇る太陽を撮る。
全ての情報が正しいとは限らないこの世界で間違いなく正確なもの、
それは 必ず昇る太陽だけだからだ。
まぁ、宇宙が本当にあるのなら地球が太陽の回りを廻ってるのだけど、実際にこの眼で見たことないからわからない。
どちらにせよ毎朝少しづつ位置をずらしながら昇る太陽だけがこの世の中で「絶対に」という言葉の意味を唯一語ることが出来る。
太陽はボクに自分の力では越える事のできない現実を正確無比に突きつけてくる、ストーリーなどない、単なるリアリズムそのものである。
夜明けの空、それはボクのメッセージだ。
どんなに嵐でも どんなに雨が降っていても、分厚い雲で何も見えなくても台風がきても何があっても、
太陽は空の向こうにいつもと変わらずそこにある。
だから 雨であろうが何があろうがボクは毎朝夜明けを撮る。
どんな良い日も、幸せな日も、
どんな辛い日も、苦しい日も、
ただ悲惨なだけな日も
目の前の出来事なんかに左右されない。
「絶対」にそこに太陽はある。
目には見えないだけだ。
それはボクにエネルギーをくれる。
そう感じたり そんな気持ちになれる人はボクだけではない。
そんなつもりでこのブログをずっと更新してきました。
今日 闘う。
それがボクのリアリティーを生む。
太陽は昇る。
だからボクも立ち上がらねばならない。
そういう想いの発信なのだ。
そんな気持ちの人はきっとボクだけじゃない。
↑
以上が最終回のブログです。
(少しだけ今の時代の流れの感覚にそぐわない部分は削ってます。)
終わりと始まりは同じだ、
ボクは この宇宙 で死んでも
違う宇宙で すぐにまた目を醒ますだろう。
[サウナそのもの 井上勝正 プロフィール]
サウナ熱波道 JSNA認定熱波師 JSNA熱波師検定座学講師 ドイツサウナ協会認定熱波師 ライター サウナメンター 元大日本プロレス所属
2020年動画版熱波甲子園準優勝(熱波道として)
2019年熱波甲子園社会人の部優勝(大日本プロレスチームとして)
2020年夏から「魁!!熱波塾」のオピニオンリーダーとしてその世界観を拡大していく。