【看護師のぞみの Heaven’s feeling／第7回】マインドサウナフルネス
ご存じのかたもそうじゃないかたも、おはこんばんちは！どうぞよしなに！
(全方位よし！な挨拶)
訪問看護師をしています。
のぞみと申します。
訪問看護とは、利用者さんのお家に行って、看護(色々あります。病状や生活状況の観察とか、たまに書いている通り入浴介助とか、あまり一般的ではないところだと浣腸や摘便だったり……)をすることを生業としているお仕事です。
自宅での療養を最大限にサポートしてるわけで、そして、持ち家だろうが賃貸だろうが、家にはそのひとの歴史が詰まっています。生活観が全て具現化した材料がそこには詰まっていて、看護をしに行く看護師が教えてもらったり影響を受けて帰ってくることも、よくあります。しばしばというよりは事あるごとに、ってイメージです。
ついこの間も、津波の映像がTVで流れ続けているものの自分ではチャンネルを変えたり、電源を切ることができない利用者さんの元へ訪問に行きました。
帰り道に訪問車で、YouTube Musicで同じアルバムを検索して、流しながら走りました。ひとりで車の中なのでマスクを外した状態で松山千春の『旅立ち』を熱唱していたところ、同僚(先輩)とすれ違って翌日「のぞみクン、随分とノリノリだったね！」突っ込まれるという最悪の事態が発生しました。気を付けたいものですが、自分だけでは得ることができない感覚やセンスを、新しく自分のものにできる訪問看護って仕事を、とても大好きだと思っています。
また別の利用者さんの家へ、初めて訪問したときのこと。
第一印象は『これは……、スピってる……』でした。あまり良い言い回しではないことは承知の上で書いてます。
スピってる＝スピリチュアルに傾倒している、って意味合いですかね。
わたしの場合は、母親が占い師(のようなもの)なので、実家には水晶及びパワーストーン、タロットカード、ルーン、要するに謎の物品が積み上げられては二匹のねこたちに崩されるという賽の河原みたいな様相を呈しているので、まぁ、確かにスピってるんだろうけど親しみがあるというか、逆にひとつの宗教をゴリゴリに推してて看護師を勧誘してこないだけ良いのかな。と微笑ましい気持ちになっていました。
ずらっと本が並んだ大きな本棚には瞑想、マインドフルネスの本がありました。あんまりハードコアな話は難しいけど、ギリこれなら話ができるのでは？と思って「瞑想とかするんですか？」と聴いてみたら、宇宙の法則や波動の話をされてあばばばってなったのですが、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツなどの名だたる一流リーダーたちはマインドフルネスをやっていたと聴きました。有名な話らしいですね。
みんな大好きWikipediaに上手いこと要約されてないかなと思って探したんですけど余計難解に書かれていて『？？？』ってなったのですが、
“今、ここ”の現実の感覚をあるがままに受け止めること、それを育むための練習のようです。
ところでわたしはサウナは宇宙だと思ってるんですけど。
(ここで突然のスピ発言)
(目を爛々とさせながら)
そろそろ東京湾にスマホを沈めてあてのない旅に出たい。そんなタイミングでよくサウナに行きます。
そもそもそんなタイミングが来る前に行きたいんですけど、もうステイホームもお手の物です。あまり外に出歩けないので、針を指したらパンと弾け飛ぶ寸前の、パンパンの気持ちのままで、サウナに向かっていました。
誰もわたしのことなんて気にしてないし、わたしと誰のことも気にしないし、裸だし、東京湾に沈めるより前にスマホはロッカーの中。もう、サウナのこと以外考えられない。お風呂で重力は軽くなる。サウナの快の感覚に集中する。呼吸に集中する。汗をかくからだに集中する。
サウナ。完全にマインドフルネス。
身近な宇宙で『今、ここ』に集中する体験。ひょっとしたらサウナで名だたる一流リーダーになれるかも。そんな雑念も早く吹き飛ばせますように。
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