【たけぷーの冒険する熱波師への道/第6回】走ってサウナ、そしてまた走る
どうも、アドベンチャー熱波師(見習い)のたけぷーです。
私は、熱波師の見習いをさせていただいています。その一方で、アドベンチャーレースやウルトラマラソンという競技をしています。みなさんが、あまりご存じない長距離・長時間の大会を目指して日々トレーニング中です。
そんな私の次なる目標、それは距離1520km、競技時間564時間(23日と12時間)という、途方もなく長い距離のマラソン大会になります。その名も「本州縦断 青森~下関1521kmフットレース2021〈SPECIAL〉」です。
本州を縦断するマラソン大会
名前にもある通り、青森県青森から山口県下関まで本州を縦断するマラソンです。
コースは青森駅をスタートしてだいたい日本海側を下関駅まで走ります。通過する都道府県は青森、秋田、山形、新潟、富山、石川、福井、京都、兵庫、鳥取、島根、山口と12府県にまたがります。
この大会、2020年の春に開催予定でしたが、コロナ禍の影響で1年延期となり2021年春開催予定です。
東京マラソンの参加費は1万6200円(2020年)。42.195kmでこの値段です。東京マラソンと同じ参加費設定とした場合1521kmだと、なんと約59万円。
しかし、ご安心ください。この本州縦断マラソンの参加費はなんと破格の「6500円」です。東京マラソンの半額以下。なんでこんなに安いのかというと、基本的に大会スタッフが現場で大会を見守っているわけではなく、すべて選手が自分で何でもするということだからです。決められた場所やゴールでの大会本部への連絡、食事、飲み物、さらには寝るところまで、すべて選手自身で何とかします。
制限時間内に完走するためには、単純計算で毎日約65kmを走る必要があります。私の場合、休憩や信号待を入れるとだいたい1時間に7kmくらい進めるので、65kmを進むのに約9~10時間です。朝8時から走り始めて、夕方6時まで。まるで仕事をしているみたいに、走ることになります。
走る時間、食べる時間、寝る時間すべてが競技時間
スタートすると、走る時間以外の休憩時間もすべて競技時間になります。ご飯を食べて、お風呂に入って、寝ているときも競技の時計は止まりません。通常のマラソン大会みたいに、食事や飲み物を提供してくれる場所(エイドステーション)は、一切ありません。食事や飲み物はお店、コンビニ、自販機などを利用して摂ります。
不眠不休でずっと走ることはできないので、必ず寝ます。毎日ホテルなどの宿で寝ることを検討中です。この寝ることを含めた休憩時間をいかに上手に使うかが完走の鍵になります。ただ休むだけではダメで、走って蓄積した疲れ抜いて、どれだけ多く回復できるかがポイントです。そのために、私は可能な限り毎日サウナに入ることを検討中です。サウナの疲労回復効果はみなさんの知るところですね。それを上手く活用して、毎日走り続けます。
サウナとセットである水風呂。これがとくに重要になってきます。身体が疲労したときには、水風呂でその部分を冷やすこと(アイシング)がとても有効です。この冷やすことを忘れると、疲れを翌日に持ち越してしまい、走りが重くなってしまいます。「走ることで疲労し、サウナで回復、そしてまた走る。」、これを繰り返して、ゴールの下関を目指します。
そのためには事前に日本海側のサウナ施設をチェックしておき、その営業時間内に入るということもしっかりと計画しなくてはなりません。
3週間もの大会って。。。
この大会は、毎年開催されています。しかし、競技時間の長さから参加者が大会開催日に合わせて3週間以上の休暇を取って一同に集まることは難しいので、4~10月の開催期間中の好きな日からスタートするということになっています。そのため、「よーいドン」で参加者が一斉にスタートする普通のマラソンとはちょっと異なります。
しかし、来年はオリンピック開催記念(開催されるかどうかは。。。)として、「よーいドン」で参加者が一斉にスタートする方式で開催します。一斉スタートは、この大会にとっては特別なことなので、最初に紹介した大会名の最後に「〈SPECIAL〉」が付いていたんです。
私はこの大会の存在を、数年前から知っていました。しかし、出場して完走するとなると3週間以上の休みが必要となります。仕事をしている一般社会人としては、一気に3週間も休むというのは、かなり難易度が高いため、「いつかは出てみたいな」くらいの気持ちで、大会への参加はほぼ考えていませんでした。しかし、昨年「一斉スタートの〈SPECIAL〉な大会」が開催されると知ったとき、後先考えずに思わず申し込んでしまいました(笑)申し込んだ後は、「必ず参加するために頑張ろう」という気持ちになり、職場の人たちと休暇の調整をしています。周囲の理解もあって、今のところ参加できそうな見込みです。
何事もそうですが、「いつかやりたいな」と思っているうちは、なかなかその機会は訪れず、「やろう」と決めると、それに向けていろいろ動くものだと実感しました。
そもそも走り切れるのか?
私自身、1回のマラソン大会で走った最長距離は520kmです。東京都葛西臨海公園から新潟県新潟市まで行く大会で、ゴールするまでに5日と12時間くらいかかりました。来年の大会はこの3倍の距離になります。
確かに未知の距離ですが、今までの経験上、最初の2日間がツラく、3日目からは何も考えずに走ることに専念する感じになるかと思います。なぜ、最初の2日間がツラいかというと、走り続けることに気持ちと身体が慣れていないからです。3日目くらいになると心身ともにある意味慣れてきます。
よく人から、「そんなに長い距離を走ると足とか痛くないの?」と聞かれることがあります。当然足は痛くなったりします。こればっかりは仕方がないです。仲間のランナーに聞いても、みんな足が痛くなります。痛くなってしまったときは、痛みと戦うのではなく、いかに痛みとうまく付き合いながら走るのかを考えます。そうやって走っていると、足の痛みが感じなくなるときも訪れたりするから、人間の身体って面白いものです。
このような経験、普段はなかなかできないので、すべてをひっくるめて楽しみます。そこで得ることができる経験は何ものにも代えがたいものであり、私の人生の宝となるでしょう。新たな宝を得るために、私は来春走ります。「行くぞ、本州縦断!!走ってサウナ、そしてまた走るぞ!!」
では、また!
[たけぷー。プロフィール]
たけぷー。本名、武井正幸。アドベンチャーレーサー、ウルトラランナー。
普通の会社員をしながらアドベンチャーレースやウルトラマラソンに挑戦中。
アドベンチャーレースにおいては国内で優勝入賞多数。
海外レースにも積極的に参加している。
ウルトラランナーとしては国内最長のマラソン大会、川の道フットレース520kmを2回完走。
2021年、本州縦断マラソンに参加予定。
参加したい大会はエストニアの「サウナマラソン」。
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