【サウナ活動家やのしんの脳汁トロトロ/第6回】ロウリュ有料化の提案
サウナ人気に伴ってロウリュサービスも人気が出て来た印象を受けます。
特に人気施設においては、行列が出来たり開始時間の数分前から待機していたりという光景が良く見受けられます。
それを見るたびに僕は「そろそろロウリュサービスは有料化しても良いのでは?」と思うのです。
まずもってずっと引っかかっていた思いのひとつに「ロウリュサービスを行うスタッフ/熱波師は過酷な労働に見合う対価を得ていない」というのがあります。
受ける側として見ていてわかりますが、やる側ってめっちゃ大変じゃないですか。
それなのに見合う対価を得られなかったら積極的に「やりたいです!」という人が出てこないと思うんです。
イヤイヤやっていたり惰性でやらざるを得ないとしたら、サービスの質って上がっていかないですよね。
それが「やれば稼げる」となれば、スタッフがこぞって「やりたい!」と思うようになって、枠を争って自然と競争が生まれますよね。
そうなればスタッフは稼げて施設も儲かるし、サービスの質が上がれば受ける客も嬉しいしと良いことずくめだと思います。
プロ熱波師についても同じことが言えますよね。
今は「お店のプロモーション代」しか払われない状況になっています。プロモーション代と言っても一日に呼び込める人数なんてせいぜい数十人でしかないのだから、支払い額もたかが知れているんですよ。
現状は熱波師って、決して儲かる職業ではないんです。
それだとよっぽど熱波が好きな人じゃないと「熱波師でやっていこう!」って思わないじゃないですか。
サービスを受ける人からの参加費もギャラの一部に組み込まれたら、そこって変わっていくと思うんです。
あとは「待機の解消」の意味合いも大きいです。
現状サービスを受けるために「数分前からサウナ室で待機している」という状態が一部施設では当たり前になっています。
でもこれって危機管理の面からするとちょっとリスクが高くないですか?
「無理して長く入っている」のですから、のぼせて倒れてしまう人が出てきてもおかしくないと僕は思います。
「有料化」にすれば定員を管理できて、サウナ室待機もサウナ入り待ちも解消できるでしょう。
この提案について、賛否は分かれると思います。
「人気になったからって商売っ気を出しやがって」とクレームが入る可能性もなくはないでしょう。
でも、感情論でそういうことを言う前に「現状そもそも温浴業界はさほど儲かっていない」ということを鑑みて欲しいんです。
温浴業界で働くスタッフの収入って概ね低いですよ。ちょっと求人サイトとか調べてみればすぐわかります。
人件費を削ってなんとか成立させている構造に甘んじてしまうことって、果たして利用者としてフェアなことでしょうか?
そこに明るい未来はあるでしょうか?
利用者側はそういった目線で考えた上で色んな意見を交わして欲しいなと僕は願います。
(まぁ大前提として、施設側には令和にフィットする経営スタイルを本気で考えてもらわねばですが)
[やのしんプロフィール]
サウナ活動家。サウナブログ『ザっくりととのうサウナ入門』や、サウナ・銭湯関連のトークイベントや交流会を運営。今まで100軒以上のサウナ施設を訪問。本業はシステム開発会社の営業。
1986年生れ、静岡市出身、川崎市在住。趣味/興味はプロ野球、落語、お笑い、珈琲、死生学、昼寝。